せっかくだから最後まで付き合ってみようと思います、『true tears』のBD化の話についてなど。
『true tears』BD化発表……しかしで書きましたが、「予約入金数が2000を超えないと生産されない」『true tears』のBD-BOX(最初私は「予約数が2000を超えないと~」と書いてしまっていましたが、実際には「入金」も2000を超えないと駄目)。
あの日から1週間 (⌒・⌒)ゞイヤァ|ブルーレイディスクの小部屋
とりあえず1週間を超えた段階で、既に注文数は2000を超えたようです。あとは実際にどれだけ入金があるかですが……。
ところでこんな記事を見つけました。
ブルーレイに未来はあるのか 新作ソフトはDVDの1割という現実 : J-CASTニュース
こちらの記事によると、2009年1月から9月までの間で、DVDの総売り上げ枚数は5748万3000、一方BDは314万8000枚。つまりDVD18:BD1の割合となります。またタイトル数では、DVDは10306に対し、BDは896。DVD11:BD1の割合となります。
この数字だけを見ると、BDはまるで普及していないように見えますが、上記の数字には少々疑問もあります。まず、上の数字に「DVDつき書籍」は含まれているのかどうかわかりません。最近は書籍にDVDがついているパターンが増えております。DVDではなくBDをつけないのは、もちろんBDだとコストがかかるからと、DVDプレイヤーの普及率の方が高いからです。「DVDつき書籍」が含まれているかいないかでは、結構数字に差が出そうな気がするのですが、どうでしょう。
またDVDの場合、特に実写映画の古いタイトルを、パッケージを変え廉価版などとして再度発売しているケースが多いので、「完全新作」だけをカウントするならDVDの発売タイトル数はさらに下がるはずです。実際、最近の新作ハリウッドメジャー系タイトルは、ほとんどがBDとDVDを両方リリースしています。
で、ちょっと気になったので上記の記事のソースを調べてみました。
2009年1月から9月までの間の実績はこちら(PDF)です。結局上に書いた疑問の答えは出なかったのですが、数字を見ると売上金額ではBDは前年同期比で291.3%の伸びになっているのに対し、DVDは85.7%と減少しています。確かに「VHSからDVDのときのような劇的な移行」はないでしょうが、BDへの移行は着実に進みつつあります(関係ないけど「9月実績」の「カセット」がマイナスになっているのは何?)。
まあでも結局のところ、DVDが絶滅することはないでしょう。DVD/VHS移行期は、DVD/VHSコンパチハードは数はあまり多くなく、選択肢も限られていました。そのため自然とDVD一本化が進みました。ですが現在のBDハードは、どれもDVDの再生能力を持っています。それに例えば子供向け映像ソフトならDVDで十分でしょう。子供は画質なんて気にしませんし、親にとっては安ければいいのですから。2009年現状のデータは見つかりませんでしたが、かわりに2008年のジャンル別売り上げ情報(PDF)。「子供向け」のBDはものの見事に1本もありません。「教育用ソフト」などでも高画質は必要ありません。「BDハードがほぼ完全に普及したし、BDのエンコードとプレスもDVDより安くできるようになりました」とか「DVDの生産(プレス)ラインが維持できません」なんてことにならない限り、DVDが消滅することはあり得ないと言っていいでしょう。
また現在、ハード市場でDVDレコーダよりBDレコーダのほうが一般的になったのは「長時間録画」が可能だからというのが一番の理由であって、「高画質の再生」の優先度は低いと思われます。やはり日本は以前触れたように「放送を録画する」ためにBDを使う方が一般的なのです。
とりあえずは、BDの普及率がもっと上がって「高画質で残す価値のある作品」がすぐBDで発売されるようになって欲しいなと、それだけ願います。
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