チャーリーズ・エンジェル フルスロットル

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WOWOWでやっていた、『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』。この映画は、私にとっては開始10分で実質的に終了した。

ダムの上から落下し、空中でエンジンが完全に停止したヘリに飛び乗り、エンジンを始動させて飛行して脱出……という冒頭のアクション。こんなアホなことをやった時点で、「こいつらは何をやったって絶対に死なねぇ」というのがわかってしまったから、それ以後にどんなアクションをやろうが危機的状況に陥ろうが、全くスリルがない……。要するに、高いところから人間が落ちても、地面に人形のへっこみができるだけのマンガと同じになってしまったのだ。どんな虚構の物語であろうと最低限のリアリティを与えなければ、物語すら成立しない。まして映像に関しては、現在はCGでどんな映像でも作れるからこそ、画面に映る映像には常に説得力が存在していなければならないというのに……。
で、冒頭シーン以後は、モトクロスバイクでジャンプして飛び降りようがデザートイーグルで撃たれようが「どうせ生きてんだろ」で緊張感まるでなしの上、「もうこいつらが生身で月までジャンプしても驚かんよ」という状態だから映像的迫力も全く感じない(映画館の大画面だと違うのかもしれないが……)。『トムとジェリー』を見た方が、まだ「今後の展開はどうなるんだろう」と話の先に期待を持てる。
要するに、あとは「キャメロン・ディアスはぁはぁ」とかいうだけの映画になっているのだが(というか元々そういう映画であり、ほんのちょっとでも普通の映画としての魅力を期待した私が愚かだったのか?)、私にはそんな趣味も無いためただのゴミカス映画である。ここまで駄目な映画を見たのは久し振りだ……。

ところで、空中から落下して人形の凹みが地面につくためには、どれくらいの体重でどれくらいの高度から落下しなければならないのだろう?

あと全く関係ないが、『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』22話。台詞に真逆まぎゃくという言葉が使われていて萎えた……。