ぴえろ(旧スタジオぴえろ)やProduction I.G(旧I.Gタツノコ)の母体となったアニメーション制作スタジオ、タツノコプロダクションがタカラに買収されることになった。
タカラ、竜の子プロを買収・玩具や映像配信に活用
玩具大手のタカラはアニメーション制作の老舗、竜の子プロダクション(東京都国分寺市)を買収した。竜の子プロは「科学忍者隊ガッチャマン」「みなしごハッチ」など人気作品を多く手掛け、作品の9割以上の権利を自社単独で保有する。タカラは制作会社を傘下に置き、著作権確保などキャラクタービジネスの基盤を強化する。
タカラは6月30日付で竜の子プロの株式88%を取得した。取得金額は十数億円とみられる。同プロのオーナーである吉田健二会長と吉田豊治社長は7月1日付で退任、成嶋弘毅専務が社長に昇格した。取締役5人のうち3人に佐藤慶太タカラ会長などタカラ役員が就いた。
かつて多数のヒット作を生み出したタツノコプロダクションだが、現在は自社でのアニメ制作を行なえずほとんど外注でまかなう状態になっており(タツノコの会社概要によると現時点の社員は36名)、往年のような勢いはなかった。
押井守氏も石川光久氏もタツノコプロダクション出身である。押井氏はタツノコプロで『ゼンダマン』などの演出を担当したあと、やはりタツノコ出身の布川ゆうじ氏に誘われて、鳥海永行氏らとともにスタジオぴえろに移籍した(その後フリー)。石川光久氏はタツノコの制作進行だったが竜の子制作分室として独立、後に後藤隆幸氏らとI.Gタツノコを設立した。
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