押井守が『ズームイン!!SUPER』『ズームイン!!サタデー』の宣伝用スポットを制作

押井守監督が日本テレビで放送されている『ズームイン!!SUPER』『ズームイン!!サタデー』の宣伝用スポットを作成するという。

ウェブ報知 アニメ界巨匠がズームイン!!

 宮崎駿監督(65)と並ぶアニメ界の巨匠、押井守監督(54)と日テレ系「ズームイン!!SUPER」(月~金曜・前5時半)、「ズームイン!!サタデー」(土曜・前5時59分)がコラボレーションすることが10日、分かった。実写とアニメーションを合体させた世界初のスーパーライヴメーション映画「立喰師列伝」(4月8日公開)の手法を用い、リニューアルする同番組の宣伝用スポットを制作する。監督は「面白いものになると思う」と自信満々。24日から放送される。

 撮影はこのほど、東京・汐留の日テレで行われた。「―SUPER」の羽鳥慎一アナ(34)と西尾由佳理アナ(28)、そして4月から「―サタデー」の4代目メーンキャスターに起用される藤井貴彦アナ(34)が参加。午前8時からスタンバイした押井監督は「アニメの世界で朝8時という時間はあり得ない。8時までというのはあっても、8時からというのはない」と3人を笑わせつつ、撮影はスタートした。

 9秒のスポットのためにデジタルカメラで撮影される写真は1000枚以上。現場では「若い隠居のイメージで」「変な格好して」「Y字バランス」「カメラをにらみつけて」と次々に監督の指示が飛び、3人はその都度、真剣な表情で取り組んだ。

 異色のコラボは番組のリニューアルがきっかけだった。4月からグレードアップするに伴い、「立喰師列伝」の公開を控える押井監督とのコラボを企画。映画「イノセンス」(04年)で日本アニメ初のカンヌ国際映画祭コンペ部門にノミネートした監督も、初めての取り組みに興味津々。話はトントン拍子で進んだ。

 約2時間の撮影を終えた監督は「おもしろくなりそう」と手応え十分の様子。182センチの羽鳥アナと181センチの藤井アナの“ツインタワー”を前に、「2人は背が高いので大変だった。下にもぐって撮るとブルーバックに入りきらない」と苦笑いで振り返った。貴重な体験を終えた3人は「世界的な監督とご一緒できて光栄でした」と声を弾ませていた。

 今後は3DのCGで写真とアニメーションを合体し、スーパーライヴメーションの映像が完成する。「撮った後の方が大変です」と監督。24日の放送でお披露目される予定。果たしてどんなスポットが完成しているのか―。

(このスポットの最終過程にまで押井氏が関わっていると仮定してだが)押井氏がこのような秒単位の映像作成に関わることは非常に珍しい。かつて押井氏は、一度だけTVCMアニメを担当したことがあるというが(『うる星やつら』のキャラが登場する関西電力のCM)それで懲り、CMは二度とやらないと決めたという。押井氏は、自分は理屈で編集してしまうため、CMなどの短い映像は苦手だと話していたことがある。そのため、自作の予告編の編集も、全て人に任せていた。