以前、冲方丁原作ということで『シュヴァリエ』との合同イヴェントをやったOVA『マルドゥック・スクランブル』が製作中止に。
正式な理由については公表されていないが、アニメ！ アニメ！ に書かれているように、GDHの決算悪化の影響だろう。『バシリスク』のアニメファンドも外れてしまったそうだし。
『バジリスク』のアニメファンドについては詳しくはITmediaの記事などを参照のこと。私としては個人的には、アニメファンドという制度ではなく、『バジリスク』の売り方に問題があったのが失敗の原因だと思う。DVD初回版の価格が7980円（通常版でも5985円）×12巻＝95760円。実売価格で考えても全巻初回版で揃えるとなると80000円くらい。
DVD1巻あたり2話収録のアニメで6000円以上となると、コンテンツ自体に相当の人気がないとなかなか売れないだろう。だが『バジリスク』は原作が際だってメジャーというわけでもなく、オタク市場に売りとなる要素に恵まれていたわけではなかった（シナリオやクオリティは遜色なかったのだが）。
その結果、初のアニメファンドの試みは失敗に終わってしまったが、その結果アニメファンドという制度自体の評価が下がってしまったであろうことが市場にとって大きな痛手と言うべきか。
所詮はアニメのユーザー層がそんなに増えたわけでもない。「アニメの本数が多すぎる」とは何度も言われているが、そのすべてが売れると考えるのはどだい無理な話だ。
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