Blu-ray版『イノセンス』とDVD版『イノセンス』の映像がどれくらい違うか、比較映像を作ってみました。
DVD版の映像はBlu-ray版と大きさを合わせるためPhotoshopで調整しているので、多分実際にAVプレイヤーで再生したときの映像より綺麗になってしまっていると思います。
私が一番差を感じた祭礼のシーン。
言うまでもなく、左がDVD版で右がBlu-ray版。フルHDサイズ(1920×1080)のものを原寸で切り取り、DVD版はそれと同じサイズに拡大して比較。Blu-rayで見ると、とにかく紙吹雪が舞い散るのがきらきらと非常に美しい。
ここも違いがはっきりと表われるコンビニのシーン。
Blu-rayだと、DVDではわからない細かいガラスの粒子までしっかり見えます。
棚にあるクッキーの箱もしっかりと見えて、食いたくなってしまいました。
AV Watchで指摘されていた荒巻の部屋の、明るさを調整していないもの。PCで見ると暗すぎてわからないので……
同じ条件で明度調整してみました。上がDVD版で下がBlu-ray版。DVDでは暗すぎて飛んでいるところもBlu-rayには入っているみたいです。バトーの色が違って見えるのは原因不明。
人形の瞳の映像については、あえてここには掲載しないでおきました。
とにかく美しくなっているBlu-ray版ですが、弊害として、CGの背景とアナログ作画の背景の差が以前よりはっきりわかるようになってしまいました。この点は、『イノセンス』の背景が当初の予定通りフルCGになっていたらと悔やまれます。
一方、電脳戦のシーンや鑑識のシーンなど、画面上に出てくるほとんどの文字が読めるくらいに解像度が上がっているので、その文章に気を取られてストーリーを忘れてしまうという弊害(?)もあったり。
それを差し引いても間違いなく美しくなっているので、PS3も手に入りやすくなったことだし手を出してみるのはどうでしょう。
さて、ブエナ・ビスタはBlu-rayのみでパッケージを発売する予定なのに対し、バンダイビジュアルは差し当たってHD-DVDでソフトを発売することを発表しており(そういえば『GITS攻殻』のDVDって「FINAL EDITION」ってタイトルだったんだよなあ)、押井守の映像ソフトは(当分は)分裂状態になってしまうわけですが、BCNランキングによると、次世代DVD市場にてBlu-rayが90%以上のシェアだそうで。これに、先行して発売されたPC用Blu-rayドライヴを加えると更にBlu-rayのほうが増えるだろうし、今だとPS3があるから更に差は開いていると予想され……。まあ、どちらが先に普及価格でレコーダーを出すかによって、勢力図が変わる可能性もあると思いますが。
super7
教官殿に触発され、私もBDプレイヤーとしてPS3を購入しました。
TVがブラウン管のHD(D5対応)ではあるものの、HDMI-D端子のケーブルがメーカー在庫切れ、
ディスクも発送日時未定と運に恵まれず、専らGTHDのデモ再生専用機になってしまっています。
super7
ケーブル未着でディスクだけ到着。ピンで入力(525iへダウンコンバート)ですが、
ハダリの目の文字はほぼ完全に読めるし、車窓の汚れや水滴、コンビニのシーン
での飛び散る飛沫などの再現性にビックリ。Full HDだとどうなるのやら。
映画としての評価は分かれる作品ですが、アップルシード(2004年)もBDで見て
みたいと思いました。