仕事の合間に、防衛庁技術研究本部の防衛技術シンポジウム2010を覗いてきました。昨年も行ったのですが、昨年に比べるとスペースが小さくなり、真新しい展示もなかった感じです。
ところで、以前仕事の関係で電磁砲、いわゆるレールガンのことを色々と調べたことがあります。レールガンはSDI計画で研究されていた兵器の一つですが、近年急速に技術開発が進んで実用化が近づきつつあり、アメリカ海軍では2020~2025年頃を目処に、ズムウォルト級駆逐艦の主砲(揚陸支援の対地攻撃用)として採用する予定です(ただ予算削減により、ズムウォルト級駆逐艦の生産自体が削減される可能性が出始めたため、レールガンの実用化も不透明になってきている感がありますが)。火薬式の砲に比べると、レールガンは砲弾を超高速で発射することができる一方、大量の電力を必要とするため、大型の発電器と共に艦載して使用する兵器としての実用化がもっとも現実的と考えられております。
そして日本の技術研究本部でも、レールガンの研究を行っております。担当者から直接説明を聞くことができなかったのでもしかしたら違うかもしれませんが、昨年の技研のレールガン(電磁砲)についてのパネル展示を見た限りだと、技研で研究しているレールガンはアメリカ海軍のような艦砲の主砲としてではなく、小口径の防空兵器であるCIWSとしての実用化を見込んでいるようです(多分アメリカ海軍でも、レールガンを防空兵器として使用する可能性は考慮しているでしょうが)。
できれば今年、技研のレールガンについてもっと詳しく知りたいと思っていたのですが、今年は展示会場が縮小されたせいもあるのか、レールガン(電磁砲)についてはパネル展示もありませんでした。ですが会場で配布されていた資料にちょこっと記載がありました。
あれ? この右下の「小口径電磁砲」のロゴ、どこかで見た気が……。
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