既報の通り、『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』の4Kリマスター版IMAX上映が始まっており、18日には押井守監督と若林和弘音響監督の舞台挨拶が行われました。その舞台挨拶の内容がいくつかのメディアで報じられております。
なおこの4Kリマスター版はIMAX上映の後、一般劇場でも公開されることが発表されております。
押井守監督:「攻殻機動隊」は実は「アナログだらけ」 デジタルっぽく見えるように - MANTANWEB(まんたんウェブ)
同作は、DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)とソニーのデジタル・マルチトラック・レコーダーPCM3348を併用して録音された。押井監督は「スタッフがデジタルでやりたい!と言い出した。昔のMac(マック)って(エラーで)爆弾が出まくるんですよ。信用できないことが分かっていたので、バックアップでマルチ(PCM3348)を使った。せりふはマルチで立体的に録(と)った。新しいことをやるきっかけになった。絵も編集もそうだけど、音響も最新のシステムでやろうと周りが盛り上がっていた。私は信用できないと半信半疑だった。爆弾に悩まされた。そのたびに再起動した」と振り返った。
押井守監督、攻殻機動隊が“戦う女”のスタート|シネマトゥデイ
公開から25年以上の時を経て、「もし今、頭からアフレコをやり直すとしたら、どういうふうに変わるかね」という押井監督の問いかけに、若林音響監督は「アフレコはやはり当時が一番良かったと思う。(素子役の田中)敦子は20代だし、(バトー役の)大塚明夫、(トグサ役の)山寺宏一は30代でピチピチなのに、渋く声を出してくれたから。男性の声優で旅立った方がいらっしゃいますからね。どうしても男性は、いろんな無茶をした中で自分の声ができあがっている方も多いので」と返答。その言葉に押井監督も「そうだよね」と言いながらも、人形使い役の家弓家正さんや、荒巻役の大木民夫さんなどの故人を偲ぶ場面もあった。
公開当時やLD/DVDの特典映像では光学迷彩の表現などディジタル表現が喧伝されていた本作ですが、実際にはかなりアナログ。当時のMacintoshはアプリがクラッシュすることが多かった(その時爆弾のアイコンが表示されるので“爆弾”と呼ばれた)ことに悩まされたそうで。実は街中の看板の文字も、手作業で切って貼ってを繰り返していたと聞いたことがあります。
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