『攻殻SAC The Laughing Man』2月3日まで無料公開開始 2024年2月1日《笑い男》事件発生の日に合わせ

2024年は『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』作中設定で《笑い男》事件が始まった年ということで、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(第1シーズン)総集編である『The Laughing Man』の無料公開が2月3日までYouTubeにて行われています

2002年より公開された『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』は、全26話のTVアニメシリーズとして制作されました。そのストーリーの中核にあったのが《笑い男》の話です。本編は西暦2030年の設定ですが、2024年2月1日という「過去」に起こった《笑い男》事件が2030年によみがえり、それを草薙素子ら公安9課が追っていくというのがメインストーリーとなっています。
このシリーズの話から《笑い男》関連の話だけをピックアップし長編OVAとして発売したのが『The Laughing Man』です(のちに劇場イベント公開なども実施)。ただ「TVシリーズ全話のDVDを集めるのは金額的にハードルが高い」ために買い控えていた人に対してのパッケージという側面が強かったため、『The Laughing Man』はどうしても「詰め込んだ総集編」という印象がぬぐえません。長編内で統一感を出すための作画の修正、編集したところの整合性を合わせるためのセリフの修正と再アフレコなど手間のかかることをいろいろとやっていることはわかるのですけど、やはり時間がある人はシリーズ全26話を通して観ることをお勧めします。シリーズでは《笑い男》とは全く関係ない話が混ざっているからこそのインパクトもありましたし、今ならストリーミング配信で比較的安価に見られますので。

Amazon Prime Video 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX

《笑い男》事件特設サイトも開設されております。

さて《笑い男》事件が起こったということは、『攻殻S.A.C.』の世界において2024年にはすでに作中の人物のほとんどは電脳化しており、当然サイボーグもいることになっているはずなのですが、現実はなかなかそううまくは進んでいません。先日は人体に脳インプラント、マスク氏のニューラリンクが初の臨床試験というニュースがありましたが、これくらいのインプラント臨床試験、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)実験はけっこう前からあちこちで行われていますけど、目立った進歩や実用化の話は伝えられてきません。

一方ではスマートフォン依存が現在の“電脳”というところでしょうか。“人形使い”はまだ誕生しそうにありませんが、AIによる画像技術の発達によりフェイク映像などによる情報操作が氾濫するようになったのは、ある意味《笑い男》事件における視覚のハッキングに通じるところがあるとも言えます。そもそも『攻殻S.A.C.』はインターネットから発生する社会現象をテーマとしているところもありますし。

ちなみにちなみについ先日、『攻殻機動隊』公式Twitter(X)アカウントが乗っ取り被害を受けるという事件があり、「プロモーションの一環としての演出では」という噂も上がりました。