Tom Clancy's NET FORCE ネットフォース
ストーリー
西暦2010年。人々がVR(仮想現実)のネットの中を行き交う時代。
ネットフォースはネット犯罪に対抗するために設立された、アメリカの組織である。だがそのネットフォースの長官が暗殺されるという事件が発生した。ネットフォースの副長官であるアレグザンダー・マイケルズはその犯人を捜索する一方、同時に発生したネットテロの捜査も行わなければならなかった。そして次々と発生する暗殺事件。やがてそれは一つの陰謀へと繋がってゆく。
解説
ライアンシリーズ、オプ・センターシリーズに続くネットフォースシリーズの第一巻である。
今回の部隊は近未来となっている。人々はHMDを付けてネットの中に入り、VRで会話を交わし、車に乗り、ものを見るのである。
この作品はクランシーの描くSF世界と、そして相変わらずクランシー風の銃器などに見られるリアリティの徹底の融合が面白い。固有名詞が多く登場し、コンピューター関連の知識が無い人にとっては混乱の元になるかもしれないが、決してそれに振り回されたりすることは無い。
やはり全て2巻以上だったライアン・シリーズに比べるとボリューム不足という感は否めないが、オプ・センター日本語版(ノドン強奪!)の時にあったような違和感は少なくなっている。
今回の出版社はあの呪うべき新潮社ではなく、角川書店に変わっている。恐らく訳も良くなっているのだろう(私は原文を見ていないが)。
ネットフォースシリーズはアメリカでテレビドラマ化されているが、今回日本でそれのヴィデオ・DVDが発売され、レンタルヴィデオ店にも並んでいる。TVドラマ版のネットフォースは原作小説とは全く異なった展開が待っている。小説を読んでからTVドラマ版を見てみることをお勧めしたい。
出版情報
ネットフォース
著者
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トム・クランシー
スティーヴ・ピチェニック
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訳者
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熊谷千寿
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出版社
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角川書店
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