脚本=後藤みどり
絵コンテ=坂田純一
演出=高橋順
作画監督=佐藤雅将
京に戻った光は、兄を失った悲しみに沈み、勾玉もまだ上納せず屋敷にこもっていた。
そして光は一人羅城門にやってきて、頼光から受け取った笛を奏でる。そして彼女が気が付くと、自分の笛の音に合わせ、隣で舞を舞う男がいた。
ところが、笛の音を聞きつけ舞を見た検非違使が、二人を鬼だと思って矢を放ってきた。最近、羅城門に鬼が現われるという噂を聞きつけ、検非違使が集まってきたのだ。
更に綱と貞光がその場に現われ、舞の男を鬼と勘違いした綱が斬りかかる。だが光の言葉で誤解は解けた。平身低頭して謝り、「名を教えて欲しい」という綱に対し、男は「万歳楽と申す」といって去っていった。
その夜光は綱を従え、男装し頼光として勾玉の上納に向かう。だがそこで二人は、勾玉は全部で5つあり、そのうち2つがまだ奪われたままであることを知らされた。2人は貴族達に無知を嘲笑われ、頼りないから自分たちの推挙する者を共に行かせる、と言われた。その侮蔑に綱は歯を食いしばる。
出立の日、旅支度を調えた光=頼光、綱、そして貞光。貞光は光と頼光が同一人物とは気が付かず、源の屋敷で見た光にいたく興味を示し、旅に光を加えることまで主張する。だが頼光(勿論その正体は光)は、戦いの旅に女は連れて行けないというのだが、そんな一行の前に一人の女性が現われた。
このアニメに出てくる勾玉とは、三種の神器の一つである
さて羅城門(羅生門という表記は後に一般化した当て字。このアニメでは現代にも通じる一般的な「らしょうもん」という言い方を使っている)。ここには、実際に渡辺綱が鬼と遭遇したという伝説がある。綱が貞光らと飲んでいる時、一人ずつ羅城門に行って肝試しをしようということになった。そして綱が一人で羅城門に行った時に鬼 女が現われ、綱が鬼女の腕を切り落とすと、鬼女は逃げていったという。アニメで貞光が見たという女は、これを元にしているのだろうか。