野良犬の塒
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お伽草子

第四幕 羅城門

脚本=後藤みどり
絵コンテ=坂田純一
演出=高橋順
作画監督=佐藤雅将

Story

京に戻った光は、兄を失った悲しみに沈み、勾玉もまだ上納せず屋敷にこもっていた。
そして光は一人羅城門にやってきて、頼光から受け取った笛を奏でる。そして彼女が気が付くと、自分の笛の音に合わせ、隣で舞を舞う男がいた。
ところが、笛の音を聞きつけ舞を見た検非違使が、二人を鬼だと思って矢を放ってきた。最近、羅城門に鬼が現われるという噂を聞きつけ、検非違使が集まってきたのだ。
更に綱と貞光がその場に現われ、舞の男を鬼と勘違いした綱が斬りかかる。だが光の言葉で誤解は解けた。平身低頭して謝り、「名を教えて欲しい」という綱に対し、男は「万歳楽と申す」といって去っていった。

その夜光は綱を従え、男装し頼光として勾玉の上納に向かう。だがそこで二人は、勾玉は全部で5つあり、そのうち2つがまだ奪われたままであることを知らされた。2人は貴族達に無知を嘲笑われ、頼りないから自分たちの推挙する者を共に行かせる、と言われた。その侮蔑に綱は歯を食いしばる。

出立の日、旅支度を調えた光=頼光、綱、そして貞光。貞光は光と頼光が同一人物とは気が付かず、源の屋敷で見た光にいたく興味を示し、旅に光を加えることまで主張する。だが頼光(勿論その正体は光)は、戦いの旅に女は連れて行けないというのだが、そんな一行の前に一人の女性が現われた。

Explanation

このアニメに出てくる勾玉とは、三種の神器の一つである八尺瓊勾玉やさかにのまがたまかと思ったが、違ったようだ。まあそもそも勾玉なんてのは腐るほどあったものだし、神器が奪われたと言ったら騒ぎでは済まないだろうし。元々勾玉は生命の象徴である胎児の姿を模しており、太陽と月が重なり合った形を表わしているとも言う。勾玉は政治的・宗教的・呪術的権力者が好んで身に着け、古事記では天照大神あまてらすおおみかみ素戔嗚尊すさのおのみこととの戦いに備える際、500個もの勾玉で身を飾ったと記されているそうだ。

さて羅城門(羅生門という表記は後に一般化した当て字。このアニメでは現代にも通じる一般的な「らしょうもん」という言い方を使っている)。ここには、実際に渡辺綱が鬼と遭遇したという伝説がある。綱が貞光らと飲んでいる時、一人ずつ羅城門に行って肝試しをしようということになった。そして綱が一人で羅城門に行った時に鬼 女が現われ、綱が鬼女の腕を切り落とすと、鬼女は逃げていったという。アニメで貞光が見たという女は、これを元にしているのだろうか。

羅城門の怪
何処か遠くへ 「羅城門跡」

I.G - Otogizoushi - 第4話 紹介

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第五幕 卜部 解説へ

 

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