しかしあちこちのアニヲタ系ニュースサイトで、沖浦氏のインタヴューが@Niftyに掲載された事が紹介されている。言ってはなんだが、そんなに注目されていたのか?
The Village Voice
citysearch.com
The New York Times
また今更だが、レンタルヴィデオ点のツタヤで発行しているツタヤクラブマガジン 2001年7月号にアヴァロンで押井氏のインタヴューが掲載されており、また押井氏の色紙プレゼントなんかもある。インタヴューの内容は真新しいものではない。
そういえばすっかり書き忘れていた気がするが…現在一部レンタルヴィデオ店にて、アヴァロンの無料プロモーションヴィデオの貸し出しが行われている。内容はgate to Avalonを編集し、更に一部の本編画像を追加したもの。
アヴァロンDVD メモリアルボックス |
アヴァロンDVD 通常版 |
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価格 |
12,800yen |
4,800yen |
仕様 |
本編ディスク(106min) 特典ディスク(170min) 特典ディスクメニュー画面は本編のものを再現 |
本編ディスク(106min) |
ピクチャーレーベル仕様 |
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音声 |
ポーランド語 ドルビーディジタル・サラウンドEX ポーランド語 DTS-ES ディスクリート6.1 日本語 ドルビーサラウンド |
ポーランド語 ドルビーディジタル・サラウンドEX 日本語 ドルビーサラウンド |
映像特典 |
劇場特報 劇場予告編 TVCM gate to Avalon CM ポーランド撮影ドキュメンタリー"Days of Avalon"(110min) VFXメイキング特別編(60min)(副音声 古賀信明・林弘幸座談会) イメージギャラリー DVDメニュー用スクリーンセーヴァー(劇中で使用されたもの) |
劇場特報 劇場予告編 TVCM |
封入特典 |
オールカラーブックレット(16p) 企画書・企画準備稿・絵コンテ(280p以上) |
オールカラーブックレット(16p) |
またもう一つたれ込み情報。
日本製のアニメやゲームを紹介している英語サイトEXでアヴァロンの特集があり、押井氏のインタヴューが掲載されている。私の拙い英語力で再翻訳するのは止めておくが、ここでもまた押井氏は犬について語っている。
もう一つの話は、@LAWSONで宮崎駿氏の「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」のガイドブックがそれぞれ復刻され、現在予約受付中であるというもの。この情報を何故「塒」で扱わなければならないのかというと、これに宮崎駿氏と押井守氏の対談が収録されているからである。伊藤和典氏も参加していたりするようだが、これ以上の詳細については私もまだ見ていないので語れない、しかし予約締切は7月4日なので注意されたい。
全くもう文化も何も違う世界の人がね、その見てくれるとか誉めてくれるとかいう事は力付けられる面もありますね。やっぱり日本的な現実の中だけで映画を考えていくというのは、僕はやっぱ正しくないとずっと思っていたんだけど。
勿論みんながそう思っている訳じゃないんだけど、やっぱりそういう場に出ないと判らない事って確かにありますね。それはここ数年で凄く感じますけど、やっぱり本当はもっと出ていくべきなのかもしれないけど、何せちょっとねえ、僕はお尻が重い人間なんで(笑)、飛行機に乗ると思っただけでうんざりしちゃうんですよね。
電送機とかさ、テレポーターとかね、あったらどこでも行きますよ(笑)。
上映日 | 開始時間 | チャンネル |
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6月2日 | 20:00~ | BS5ch/BSディジタル191ch |
6月17日 | 6:00~ | BS5ch/BSディジタル191ch |
6月27日 | 13:55~ | BSディジタル192ch |
7月13日 | 25:00~ | BSディジタル192ch |
7月30日 | 29:45~ | BS5ch/BSディジタル191ch |
また、そのカンヌ映画祭のアヴァロンリポートのページもある(たれ込み情報)。
しかし、アヴァロン公式サイトはすっぱり更新止まったな…。
取り敢えずJDAFでは、5月19日にBLOODの公開が行われ、「押井監督プロダクションI.Gに関連するDVD等の販売コーナー設置」とやたら商売っけたっぷりの企画も行われるという事である。
さすがにカンヌまで押井氏を追っかけに行く人はいないと思うが(或いはここのページを見ている人でフランス在住の人がいるだろうか?)
また今更ではあるがアヴァロン日本語吹き替え版のキャストが公開された。
アッシュ | 財前直見 | |
ゲームマスター | 日下武史 | アニメはストリートファイター2のベガなど |
マーフィー | 木下浩之 | 辺見敦など |
ビショップ | 大塚明夫 | バトーなど |
スタンナ | 山寺宏一 | トグサなど |
受付の女 | 范文雀 |
この日はアヴァロンにも参加したハヤシヒロミ氏と押井氏のトークで、切り出しは例によって例のごとく「映画とアナログとディジタルと…」というものであったが、そのうちどんどん話が逸れてきた。
「人間と獣の中間に興味がある」人狼の伏もそうだったように、押井氏の考える小夜も人間と獣の中間の存在だった。そして押井氏がBLOODの映像を作るとしたら実写になり、小夜のキャスティングも考えていたという話が出た(誰かは明かされなかったが)。
また「ディジタルでチャンバラをやりたい」と、犬本2でも話していたが映像でチャンバラをどう描くかという話も出た。
それで、実写版BLOODの代わりに現在準備中の次回作の話が出たわけだが、
押井:(次回作の公開は)最短で…多分2003年の暮れぐらいかな。多分無理だと思いますけど(笑)。2004年の春とか、夏になっちゃうと思います。タイトルはどうせあと数ヶ月でばれますよ。今でも半分くらいばれてますから(笑)。インターネット方面ではもろ出しに近くなってますから。隠す意味なんか本当は無いんだよね(笑)、ばーっと言っちゃってもいいんだけど、そういうもんですよ。もう判っているでしょうけどそういうもんですよ(笑)。この時に押井氏が私の方を見ていたのは、やっぱり私に気が付いていたのでしょうか?
また、伊藤和典氏のページにあった情報だが、宮崎映画祭の最終日(6/24)、アヴァロン上映時の舞台挨拶で押井氏と伊藤氏のトークが「実現しそうです」という話。
宮崎ですか…。
アヴァロン AvalonメモリアルボックスのみDTS-ES音声も収録との事だが、極めて簡単に言うとDTS-ESはDTSの5.1chを6.1chに拡張したものである(らしい)。アヴァロンのDVDに収録されるのはDTS-ES(ディスクリート6.1)という事である。
DVD&VIDEO 7.25 ON SALE【DVDメモリアルボックス】BCBJ-0866/\12,800(税抜)
●毎回封入特典:企画書、脚本準備稿、絵コンテを収録した豪華ブックレット
●毎回映像特典:メイキング画像(ポーランド撮影記録、VFXメイキング特別編)、劇場特報・劇場予告編・TVCMを収録したメイキング・ディスク1枚付
※この商品は1年間の期間限定生産商品です。【DVD〈通常版〉】BCBJ-0867/\4,800(税抜)
●毎回映像特典:劇場特報・劇場予告編・TVCM[DVD共通]本編106分/片面2層/16:9LB(ビスタサイズ)
ポーランド語(オリジナル)…ドルビーデジタル・サラウンドEX
[メモリアルボックスのみ、DTS-ES音声も収録]
日本語(吹替)…ドルビーデジタル(ドルビーサラウンド)【VIDEO:字幕スーパー版/日本語吹替版】
字幕スーパー版…BES-2740/ポーランド語(日本語字幕)
日本語吹替版…BES-2741
各本編106分/ステレオHi-Fi/ビスタサイズ/\16,000(税別)予約締切日:6月19日
それとアヴァロンDVDは、(gate to Avalonとは違って)メディアファクトリーではなくバンダイビジュアルからの販売という事になるので予約する時は注意。
HMV渋谷店でのトークショーの模様は後日。
取り敢えず、そこに記されていた興味深い一文を引用する。
その押井は今、日本を離れ、世界的ヒット作を次々に送り出す、まだ若い映画製作会社の会議室にいる。数十億円という、アニメ作品としては破格の制作費で代表作のPART2を作らないかという社長のオファーに応え、最終的な詰めの作業のためにこの会社を訪れたのだ。続いて映画祭関係の話を二つ。
伝説のアニメシアター大復活祭・押井守編 あのアニメシアターが完全復活か?!第2弾は今年新作「AVALON」を発表。精力的に活動を続ける押井守の作品を5週連続で一挙上映だ!おなじみの代表作からレアな作品までスクリーンで観られるまたとないチャンス!5週連続来場者には豪華商品をプレゼント!とにかく池袋に集まれ!この割引は、(現段階では)野良犬の塒だけの特典です。
会場:テアトル池袋 03-3987-4311
料金2,500円均一(当日20:00~販売・整理券付き)
当情報をプリントアウト持参のお客様300円割引
4/14のみリピーター割引あり。詳細は劇場まで
*入場者全員プレゼントあり *週替りお宝グッズ販売あり4/7(土)23:20開場
GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊('95/1h20)
23:30~0:50
機動警察パトレイバー 劇場版('89/1h40)
1:10~2:50
機動警察パトレイバー2 the Movie('93/1h54)
3:10~5:054/14(土)23:20開場
BLOOD THE LAST VAMPIRE('00/0h48)
23:30~0:20
トワイライトQ 迷宮物件FILE538('87/0h30)
0:20~0:50
機動警察パトレイバー 劇場版
1:10~2:50
機動警察パトレイバー2 the movie
3:10~5:054/21(土)23:20開場
紅い眼鏡('86/2h00)
23:30~1:30
ケルベロス/地獄の番犬('90/1h39)
1:40~3:20
Talking Head('92/1h45)
3:30~5:154/28(土)23:20開場
MAROKO 麿子('90/1h30)
23:30~1:00
トワイライトQ 迷宮物件FILE538
1:00~1:30
人狼('99/1h38)
1:40~3:20
ケルベロス/地獄の番犬
3:30~5:10
1 | ポーランド語(劇場版オリジナル) | ドルビーディジタルサラウンドEX | 6.1ch |
2 | 日本語(新規吹替) | ドルビーサラウンド | 2ch |
またヴィデオ版の発売も同日に行われる。こちらは価格は16,000円でレンタル専用と思われるが、気になるのは字幕版と吹替版があるという点だ。吹き替え声優は誰になるのか? DVDには吹き替え音声が入るのか? この辺は今のところ全く不明である。
また、テアトル池袋で4月28日まで、毎週土曜日に押井作品のオールナイト上映が行われている(書き忘れていました、てへっ)。舞台挨拶等などは特に何もない。
4月25日水曜日、HMV渋谷店4フロアで1800時から1900時の間、押井守氏の来られるBLOOD DVD発売記念イヴェントが行われるという事である。参加資格は同店で、同日発売になるBLOODのDVDか天使のたまごDVD、または人狼かgate to AvalonのDVDを購入した人先着100名という事である。参加者税印に押井氏のサイングッズ、更に抽選でグッズがプレゼントされるとか。そしてBLOOD、人狼、アヴァロン、天使のたまごの映像クリップの上映や、押井氏とゲストのハヤシヒロミ氏とのトークライヴ等が予定されている。詳細はBLOOD公式サイトかProduction I.G公式サイトを参照されたい。
平日に行われ、しかもソフトを買わないと参加できないという厳しいイヴェントであるが。念のため改めて説明しておくが、押井氏のBLOODでの肩書きは「企画協力」で、BLOODの企画は押井氏が主催したProduction I.Gの演出講義塾(押井塾)の中で生まれた。押井氏はBLOODの世界観構築などの上でアドヴァイスを行ったが、アニメーションのBLOODの脚本等には押井氏はノータッチである。
ついでに幾つか。ファミ通.comに掲載された文化庁メディア芸術祭の記事と、LYCOS MOVIEの押井守講義録 「制作システムへの挑戦」を紹介しておく。
人狼の一般劇場公開も終わり、アヴァロンの公開も収束に向かいつつあるが、そんな中幾つかの特別情報の情報が出ている。
デジタルWOWOWで人狼の放映、ミューズ シネマ・セレクション(所沢)及び高崎映画祭で人狼の上映、ディノスシネマ(札幌)で人狼、アヴァロンの上映。詳細はProduction I.GのWebページに掲載されている(手抜き)。
また、少年サンデー 2001年14号、『かってに改蔵』より。
…最新情報?
イヴェント情報。埼玉県所沢市市民文化センター「ミューズ」で開催される「世界が注目する日本映画たち」で人狼が上映され、監督の沖浦啓之氏も来られるということである。日時は4月1日で人狼の公開は1200時から、他にも「BULLET BULLET バレット・バレエ」「ワンダフルライフ」という映画が上映され、それぞれの監督も来場されるとのこと。前売り券は1回券800円、1日券2000円でチケットぴあ等で3月1日から発売、詳細は「財団法人 所沢市文化振興事業団」(042-998-6500)へという事である。
またモデルグラフィックス誌で連載されていた迷走ガジェットFILEは今回が最終回となった、お疲れさま。
突っ込みがあったので書いておくと、先の「うる星やつらの映画でカットされたシーン」とはオンリー・ユーの宇宙タクシーが面堂邸に突入するシーンなどを指すという事である(こちらは現在DVDなどで出ているノーカット版に収録されている)。オンリー・ユーは作った後で劇場公開には時間が長すぎるといって、慌ててあちこち切りまくったとか。
また、カットされた重爆撃ヘリ Mi-96D“ブラン”の爆弾投下シーンについて(右写真はモデルグラフィックス誌の押井氏の連載記事に掲載されたイラスト)。トークショーで公開された映像では、ブランが爆弾投下用パイロンを開いて爆弾をどかどか落とすシーンがあった。このパイロンはこのヘリのデザインの最大の特徴であり、またその部分のデザインやモデリングの手間は押井氏も十分承知していて、最後まで悩んだというが結局カットしてしまった。これはアッシュとブランが対峙した時に初めてこのヘリの全容が現れるようにすべきだという演出意図によるものであり、コンテの段階で気が付くべきだった自分のミスという言葉を残している。ついでにうる星やつらの映画でアニメーター入魂のシーンをカットして嫌われたという話もしていたが。BDの巨赤化した太陽のシーンだろうか?(このシーンはサンデーグラフィックなどに写真が掲載された)
また次回作のタイトルについての言明は避け、「アニメを三年後くらいに、短く見積もって」と語っていた。今までのコメントから「二年後に」「三年後に」という具合に、次第に期間が長くなっているのが気になるが…。
韓国での公開だが、取り敢えず50館規模で開始され、興行成績6位に入ってまずまずの滑り出しらしい。韓国のサイトでのアヴァロン議論も活発だが、一応好意的意見が多いそうだ。まあ映画館から出てきた人間と掲示板に書き込む人間との比率には明らかな変位があるものだが。
日本でのアヴァロン公開は、関東では2月16日の上映終了後から新宿シネマミラノ(歌舞伎町・コマ劇場正面)にてレイトショーでの公開が続くそうである。
また、2月17日にFM放送のJ-WAVEにて、2200時より放送されるMake IT 21という番組に押井氏が出演される。筆者の環境ではラジオが聴けないので確認できないが。
最後に、トップページに書いた通りだが人狼監督の沖浦啓之氏と、人狼で雨宮圭を演じた武藤寿美女史が御結婚されたという話が駆けめぐっている。まだI.Gのページでの公式発表はないようだが(プライベートなので公式で出す必要もないか)。
「ぼくの映画が大好きだっていうことで同人誌をやっていたり、サイトをやっていたりする人が時々会いに来たりするんだよね。ぼくは基本的に会わないことにしているんだけど、たまに会って話をすると「あれは実はどういう意味なんでしょうか?」と必ず聞いてくるわけだ。」私は訊いてないです。
それを補完するのがもう一冊の本、『押井守inポーランド 「アヴァロン」撮影現場記録』である。現在もガブリエルの憂鬱にはポーランドロケの様子が連載されているが、勿論こちらの方が詳しい。写真も豊富で、ポーランドでのドタバタ模様が伝わってくる。
他に今日は情報掲載の話が二つ。一つはパソコンゲーム雑誌のログイン 2001年2月号で、アヴァロンの記事と押井氏のインタヴューが載っているが中身は実につまらなかった。
もう一つは雑誌ではなくWebページで、SHIFT 51号(ここのトップページ、どうにかならんのか?)にアヴァロンの記事と、押井氏へのFAXインタヴューの内容が出ている。
そして日本経済新聞 2001年1月28日号にも記事があるので引用する、好き勝手に書かれたなという感じだが。「ジャパニメーション」という言葉が使われているのはもう日本だけだというのに。
造るアングル 映画監督 押井 守
表現とは現実越えたもの世界に誇るジャパニメーションの騎手。見たこともない異世界をフィルムに構築する卓越した想像力、文明や人間の存在について問う哲学的な志向。自ら「能書きの多いSFアクション」と語る作風は、「タイタニック」のジェームズ・キャメロン監督をはじめ、欧米のクリエーターから熱烈な支持を得ている。
「現実にないものを撮りたいという欲求がものすごく強い。僕にとって表現とは、現実を超えたものを突き詰めること」。久々に取り組んだ実写映画「アヴァロン」も、仮想現実空間が舞台だ。戦闘ゲーム内にしかけられた秘密に挑む女戦士の物語。ポーランドで地元の俳優と本物の戦車を使って撮影し、未来と古代が入り交じったような不思議な風景を作り出した。
一九七〇年代に学生生活を送った世代だが、イデオロギーや革命願望には嫌悪感しか抱かなかった。大勢と交わることを避け、自主映画やプラモデルの制作に一人打ち込んだ。今も、正義の味方、悪党を問わず、社会によりどころを持つ人物は主人公に選ばない。
好きだったのはヨーロッパの高踏的な映画。監督を志し、演出修業のつもりで入った動画の制作会社で、現実に縛られないアニメの力に魅せられた。そこから、アニメにも実写の持つリアリティーを出そうと様々な実験を試みる。
例えば「主人公に、所在なくそこにいるという演技をさせる」。生身の俳優なら何でもないが、絵で表現するのは至難の業。試行錯誤を繰り返した結果、「そろそろアニメだけでできる表現の限界が見えた」。
今回、実写作品を手掛けた理由は、その突破口を探すためでもある。とはいえ、アニメを捨てたわけではない。デジタル技術で映像を補正するという手法をとることで、今までとは逆に、実写にアニメの手触りを持ち込んだ。
座右の銘は「知恵と勇気」。「どんなにデジタル技術が進歩しようと、最後にものを言うのは人間の力」。物静かな表情の奥に、最先端を歩む者の強いプライドが透けて見えた。
「攻穀機動隊」押井監督の新作 アヴァロン 韓国でも近く公開そういえば結局韓国での人狼の公開の状況はどうだったのであろうか。金大中大統領の文化開放政策で日本映画が次々と公開されている韓国で、押井守監督の最新作「アヴァロン」が、20日の日本公開に続いて2月3日、公開される。これまでは韓国での日本映画公開は、日本での興行成績を見たうえで時期や規模を決めていたが、「アヴァロン」は日韓ほぼ同時公開。しかも韓国内の方が日本より大規模という力の入れようだ。公開を前にした韓国・ソウルを取材した。
8日夜、ソウル市の映画館で試写会が開かれた。470席の会場は、若者を中心とした観客で満員の盛況だ。
仮想現実のゲームの世界と現実とが交錯するストーリー、実写で撮影したフィルムをデジタル加工した映像と、実験的な要素も含んだ映画。上映終了後には押井監督との質疑応答の時間も設けられ、「過去の作品との関連性は」「内容が難しいのでは」など活発な質問がとびかった。
「攻穀機動隊」などのアニメーションで世界的に知られる押井監督の作品が韓国の映画館で公開されるのは、実はこれが初めて。それでも「攻殻機動隊」が韓国の映画祭で上映されたり、ビデオが出回ったりして和名度は高く、熱心なファンも多いという。カリスマ的存在の押井監督の3日間の滞在中は、連日記者会見や新聞やテレビのインタビュー攻めだった 。
「アヴァロン」は韓国内の100館の映画館で上映され、「動員目標は100万人」。同国内の配給を手がけたAFDFのチョン・テソプ社長は強気の姿勢だ。公開時期を日本と合わせたり、押井監督の訪韓を実現させるなど話題作りを仕掛け、大々的な宣伝戦略でヒットを狙う。「韓国と日本の市場を一つにするきっかけにしたいと思っている。これまでの決画にない新しさだから、必ず当たる」と意気込む。
しかし韓国内での日本映画人気は、開放直後のブームが去って下降気味。日本で大ヒットした「ホワイトアウト」や「ポケモン」も今一つ。人気復興に「アヴァロン」が起爆剤となるかどうか。
【勝田 友巳】
また、2月3日に渋谷東急3で行われるトークショーの詳細。出席者は押井守氏、古賀信明氏、林弘幸氏。1900時からのアヴァロンの公開に入場した者のみ閲覧可能、終了予定時刻は2250時。
またこの回のみ入替制となる。つまり4回目、5回目のアヴァロンを連続で観てそのままトークショーを見る事は出来ないという話だ。
こちらの当日券は1730時より発売、前売り券でも入場可能との事。
更に、アヴァロンのコンセプト・フォト担当の樋上晴彦氏の作品展が行われる。期間は2/2(金)から2/8(木)まで。
ワルシャワからの微風(かぜ) 樋上晴彦作品展
映画「アヴァロン」によせて… デジタルカメラFUJI/S1・PROによるポーランド心象
月間モデルグラフィックス2001年3月号、例によって押井氏の連載が掲載されているが、更にアヴァロンの特集が2P。戦車馬鹿が浮かれている記事にしか見えないが。
またやっと確認出来たが、スーパーフェスティバルミリタリースペシャルとしてG.A.M.S.Market-1という軍事系のイヴェントが開催される。こちらでアヴァロンで使用された衣装、プロップなどの展示が行われる予定との事だ。ミリタリーイヴェントに興味のある人は行ってみるといいだろう。
そして、SPA! 2001年1月31日号に押井氏のインタヴューが掲載されている。良く判らない場所でよく判らないポーズをさせられて良く判らない写真を撮られている押井氏が何ともいえないが。さすがゴシップ週刊誌。
また、@NiftyのFJMOVIEでアヴァロンに関する押井氏のインタヴューが掲載されているのを発見、紹介しておく。
本日の雑誌紹介は4冊。
キネマ旬報 2001年2月上旬号。アヴァロン特集が10Pある、インタヴューやら評論やらごちゃごちゃした記事。
PREMIERE 日本版 2001年3月号。「押井守を分解する」というタイトルで4Pの記事。Aから始まりBC...Zまでが頭文字の単語の辞書で押井守を分解…というものがある。かなり強引な内容だが中々面白い。
オリコンウィーク ザ・一番 2001年1月29日号。アヴァロンの音楽に関する、押井守氏と川井憲次氏の2Pの対談。ここでも麻雀の話が出ている。
ニュータイプドットコム 2001年3月号。押井氏と、最近悪名高く好感度下がりまくりのコナミのアイドル(にすっかり祭り上げられた)、小島秀夫氏の対談がある。
…いつ終わるんだ?
また別のキネマ旬報別冊、「押井守inポーランド 『アヴァロン』撮影現場記録」(ポーランド・ロケ・ルポルタージュ)はこちらも発売延期になっているのだが、『全仕事』の本文中には1月31日と書かれ、広告記事には2月2日と書かれている。一体どちらだ? 出版社に問い合わせたら2月1日と言われた……。
アヴァロンのサウンドトラックも発売されている。これはPCからCD-ROMとして認識することが出来、壁紙やスクリーン・セーヴァーが入っている。♪A~~~VA~~~~~~~LO~~~N~~~~~♪
あと、先日書いた日経コミュニケーションの記事内容提供があったので簡単に紹介する(右写真下)。これは情報化社会(死語か?)に関する押井氏の言葉で、ニュータイプドットコム 2000年11月号に掲載されたインターネット等に対する考えを更に掘ったような感じとなっている。情報量は増えるばかりだが本当にそれでいいのか? という事である。
考えてみれば、こうして毎日押井情報が次々と入ってきて逐次更新されるのも異常かもしれない…。
原註
渋谷のみ、音楽の川井憲次氏も出席されるとの事。しかし押井氏もあちこち大変だ…。4箇所で言った言葉を全部比べてみたら面白いかも知れないが。取り敢えず渋谷では、1回目の公開(1000時)と2回目の公開(1215時)の間に行われるという事である。
1月20日(土)
12時00分 ~ 東京:渋谷東急
15時40分 ~ 名古屋:グランド2
1月21日(日)
11時45分 ~ 大阪:梅田東映パラス2
12時35分 ~ 大阪:シネ・リーブル梅田
まだまだ終わらない雑誌攻勢。今度は週間アスキー 2001年1月30日号に1Pのみ、記事と押井氏のインタヴューが載っているが内容はスカスカ。そしてCG WORLD 2001年2月号には『映画「アヴァロン」VFXストーリー』という記事があり、こちらはビジュアルエフェクト・スーパーバイザーの古賀信明氏のインタヴュー等と主にアヴァロンの映像技術に付いての記事がある。更に日経コミュニケーションにも押井氏の記事があるらしいのだが(押井守公式サイトの情報)、筆者の行った書店にことごとく置いておらず、確認出来ないという情け無い状況だった。
また、アヴァロンメイキングブック ムービーコンストラクションは発売日が延びて1月31日となっていた。
ところで映画『攻殻機動隊2』制作報道だが、これは別の情報源からも裏付けが取れている非常に信頼性の高い情報である。中止になったりしない限り、我々の前に姿を見せてくれるだろう。
それと、こんなページもあった。書き込みが一つも無いのは、かなりの割合で野良犬の塒のせいだと思うが…。
あと、読売新聞の記事を確認する事が出来た(2001年1月12日夕刊)。真新しい事は一つも無かったので見ていないという人もわざわざ探す必要は無いだろうが。
しかしメンズノンノなんて雑誌を買う羽目になった筆者の屈辱は
閑話休題。人狼の韓国公開の影響か韓国でも押井氏の注目度が上がっているようで、2月1日から韓国でもアヴァロンが公開され、その関係で中央日報(日本のハングル語新聞)にも押井氏の記事が掲載された。
また、やはり韓国誌の東亜日報に掲載された押井氏のインタヴューを朴零氏が和訳、提供して頂いたのでここに掲載する(日本語→朝鮮語→日本語への再訳の原文まま)。
SFアニメーション<功殻機動隊>行って出てから5年が去る2001年. 押井守監督(50)が2月3日国内開封する新しい映画<アヴァロン>を持ってソウルに行った.去る99年釜山国際映画祭以後二番目である. 押井監督は8日ソウル江南区三成洞コエックスモルメガボックスで試写会兼ファンとの会うことを持つのに続いて9日にはソウル江南区インタカンティネンタルホテルで記者会見を開いた.さてこのように、到頭押井氏の次回作『攻殻機動隊』の続編を作るという事が公表された。『G.R.M.』企画も完全には死滅していないようだが、仮に実現するとしても攻殻2の後になるだろう。それまでのアヴァロンと攻殻2の評判に可能性がかかっているか。<天使のたまご> <機動警察パトレイバー> <功殻機動隊>を通じてアニメーションと実写の境界を出入りしてデジタルムービーの新しい領域を構築して来たマモルの<アヴァロン>は韓国と日本で同時開封される。ポーランドからオールロケーション作業をした.
<アヴァロン>は実写映画のように俳優たちの演技を撮影した後、大部分の場面をコンピューターグラフィックで修正して実写映画にもアニメーションのような感じを持たせる。
押井守は大学時代映画研究会活動をして16mm独立映画をとってこのような経験が彼にして実写映画に絶え間なく関心を持たせた. リドルリ・スコット監督の<ブレードランナー>に深い感銘を受けたと言う彼の作品には人間の実存的な問題と共に固定観念を脱皮しようとする思索的な考察が盛られられてある.
-国内一般試写会で観客の反応がとても鼓舞的である。
一般観客を対象にした試写会は東京で1回、そしてこのたびソウルで1回したものが全部である。若い観客が多くて印象的であったし特に東京と違って女性観客も多くて気分が良かった。新しい形式の試みを観客が負担に考えてもし上映途中に映画館から外に出られるがしないだろうか心配したのにすべて熱心に見るように力を得た。
-「アーサー王の伝説」を借用したゲーム<アヴァロン>を土台にしてそうなのか神話的な要素が強い。
<アヴァロン>はロールプレイング(RPG)ゲームの一種類で幻想の島を意味するアヴァロンでの戦闘が主内容である.個人的に神話が好きでアーサー王の伝説を選んだ理由もそこにある. ゲームの中のプレーヤーは何度であって死んでも再び再生が可能だ. 死んでも再び再生可能であると言うゲームのテーマと神話的な要素はある程度に共通分母があると見る。
-ぼたけているように画面をリタッチしたとか主人公エシュの顔をクローズアップした場面たちが印象的である。
クローズアップが多いものは敢えて意識的にしようとしたのではない。アニメーションでクローズアップをよくすることになれば持っている情報をたくさん失うと言う短所の為に自制するほうが、実写映画では俳優の生きてある表情や行動たちを見せる為にクローズアップが比較的よく使用されるほうである. 実写の画面にアニメーション的なデジタル作業を添加させたものは私が望む絵にさらに近くに持っていく為だからだ.「実際生きている俳優のアニメーション化」が私が追求する理想である.
-ポーランドで撮影してポーランドスタッフとすべての作業をした.全世界配給を目標ですればどうして英語ではないポーランド語に製作したのか。
ジェームス・カメロン監督も全く同じ質問をした(笑)。学生時代からポーランド映画が好きだった.特にその発声が美しいと考えて以前から映画たちをポーランド語で作って見るか、と考えをたくさんした.観客が映画を耳で聞くことより目で聞いてくれたの良い.
-映画内に登場する本<アーサー王の伝説>の題名だけどうしてポーランド語ではない日本語で表現したのか気になった。
本題名だけ日本語で処理した理由は映画内コンピューター関連言語が全部英語で表現されてあって単調な感じがするからだ.ポーランド語、英語、日本語をすべて使うことが多国籍な私の世界観とも似合うと考えた. 映画監督の国籍がどこであるかと言うことは重要な問題ではない.この映画をとりながらも絶え間なく私の正体性について自ら疑問を提起した.
-「想像と現実に眩惑されるな」と言う最後のセリフが意味することは何か。
そのセリフはこの映画の核心ポイントである. 従ってそれに対する解説は免れたい.映画を理解しろより、感じろと言いたい. この映画で登場する人物のセリフと彼らが処した状況たちは私自身も続けて疑問で残ってあることたちが多い. 各自が自分の考えを持って映画を感じてみることを望む.
-映画の後半部で声楽家が呼ぶ「アヴァロン」の音楽がとても印象的である。
映画に流れる音楽が映画の主題とも連結すると見る. 私は映画を立てるときまっ先に音楽を考える.このたびも同じであった.私とずっと作業を共にして来た川井憲次にもこれを強調した. 映画音楽は監督にとって重要な一つの武器であると考える.
-実写映画を続けるだろうのか。
次の作品はアニメーションになるだろう. 現在劇場用アニメーション<功殻機動隊2>を準備中で何年前から製作している「G.R.M」作業も続けて推進中である. 日本でアニメーション監督であると言えば映画監督とは違うように待遇を受ける場合がある. けれども私はアニメーションで始めたから実写映画だけに固執するでもない. また妻は私がアニメーションをすることがさらに好きだ. それが実写よりお金が出来るだから(笑)。
▲関連記事 : <アヴァロン>、現実と想像に眩惑されるな。
呉ヒョンズゥ(東亜.com記者) vividros@donga.com
--------東亜日報より
しかしこのパスワードを入れて進む『ダンジョンパート』、どうしようもなく面倒である。これは要するに『ウィザードリィ』のような3Dダンジョンを進んで行き、特定の部屋に入ると映像コンテンツが表示されるというものである。こう聞くと面白そうだが、この『ダンジョン』は三叉路があるとかまっすぐな通路から右に曲がる道があってとかそういうのではなく、ただ前後左右にドアのある小部屋をひたすら進み、扉を開けて進むとまた同じ小部屋があるか、袋小路で戻るかしかない。そんな同じ風景が延々と続く中、コンテンツが存在する部屋を探すのである。おまけに操作のレスポンスは悪い。
嘗て筆者は『ウィザードリィシリーズ』『ゲームブック版ドルアーガの塔(三部作)』等でマッピングしまくったマッピングマニアだが、これのマッピングは早々に諦めてしまった。マップがループしている上にコンテンツの部屋から出てくると、自分がどの方向を向いているか判らない……。
また、2月3日に青山ブックセンターで押井氏のサイン会があるとの事。「アヴァロンファンブック リアルクエスト」「押井守全仕事」等の購入者先着100名に整理券を配布中との事で、詳細は青山ブックセンター本店(03-5485-5511)に問い合わせられたい。
しかしやはり「何故ポーランドか」という質問は何処にでもある(押井氏は「200回は聞かれた」と言っていたが)。そこでひねくれた私は「何故イギリスではないのか」と訊いたのだが。
また、既報の通りコミックフラッパーにコミック版アヴァロンが掲載され、またアヴァロンの特集記事もある。コミック版は押井氏が話を書いたとはとても思えないが…。
また、手前味噌になるが犬本2のメロンブックスでの通販受付が開始された。虎の穴はまだの模様。
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